ネット記事で偶然見つけた日暮いんこさんによる著書「北欧時間」。
普段は全く本を読まない私ですが、直近の年末(2023年末)に北欧旅行したこともあり、興味が湧いて読んでみることに。
直前に自分の目で北欧の人々を見ていたこともあり、改めて共感する部分が多く、一方で新しく取り入れたいと思うことも多い本でした。
この記事では本書を読み、感じたことにより、新しく始めたこと、これからも継続したいこと、これから始めたいことをまとめてみました。
※レビュー・感想であり、本の要約ではございません。
著者の日暮いんこさんのプロフィールについてはこちらをご覧ください。
新しく始めたこと
家族との時間を大切にする
自分にとって大切なことを明確にし、その1つひとつ、タスクが仕事でも遊びでもそれにきちんと集中する
北欧時間より引用
北欧の人々はこのような時間の使い方をし、タイムパフォーマンスの達人と言われているそうです。
私にとって「大切なこと」って何だろう?「きちんと集中する」はできているだろうか?
自分の生活を思い返すと、家族とご飯を食べる時はいつも片手にはスマホ、もしくはテレビを見ていることに気がつきました。
料理の味も、家族がどんな顔で食べているのかも覚えていないし、あげく、「テレビ聞こえないから静かにして」など言っていました。
本書には北欧で撮影された写真が沢山掲載されています。
そのうちの何枚かの写真には家族や友人と向かい合っておしゃべりをしている姿が映っており、スマホなんて見ていません。
思い返せば、北欧旅行に行った時、レストランでスマホと睨めっこしているのは日本人や中国人、韓国人くらいで他の国の方は誰一人としてそんなことしていませんでした。
会話に真剣そのもの。
当事者でありながら、周りを見渡して異様な光景だったのを覚えています。
今思えば、彼ら北欧の人たちは「家族や友人との時間」(大切なこと)に「きちんと集中」していたのだと思います。
私も本書を読んでこれに気づいてからは、家族との食事中はスマホを一切触らず、テレビも見なくなりました。
とにかく「食事と会話に集中する」、こうすることで家族との時間を大切にできるようになりました。
余談ですが、同時期に、食事の際の座る位置をテレビに向かって横並びから向い合せにすることで顔を見ながら話せるようになり、より会話に集中できるようになりました。
また、どうしてもスマホを触ってしまう方は電源を切って鞄の中にしまってチャックをしましょう。
小さなことですが、意外と効果的なのでおすすめです。
家のインテリアにこだわる
北欧の人々は家具にこだわりが強く、豪華爛漫なものよりも、あたたかみのあるものを選ぶそうです。
これは北欧の長い冬をほっこりと過ごすため。
私は部屋の家具やインテリアなんてまるで興味がなく、「使えれば何でもよい」主義でした。
ですが、北欧旅行で「シンプルだけどあたたかみのある部屋」に何度も泊まる中でとても安心した、妙な心地のよさを感じている自分にきづきました。
それからというもの、部屋の雑多なものをなくしたり、レイアウトを変えてみたり、試行錯誤することにはまっています。
また、インテリア以外にも、美味しいコーヒーを飲むために豆を挽いたり、ロウソクを取り入れたりしています。
それからというもの家が大好きになり、めっきりオシャレなカフェに行きたい欲がなくなりました。(節約…!)
家の方が静かだし、美味しいコーヒーも飲めるのだから、カフェに行く理由がなくなりました。
シングルタスクにする
北欧の人々はタスクを直列に行うようです。
先ほどの「1つ一つのことにきちんと集中する」と考えは通じますね。
思い返せば、トイレ、シャワー、部屋の整理する時、常にスマホを片手にネットサーフィン、動画を見ていました。
トイレなんて動画見るほど時間かからないし、シャワー中だってまともに見れたもんじゃないのに。
「時間がないから少しでも好きな動画を見たいんだよ!」
わかります、凄くよくわかりますが本当に楽しめているでしょうか?動画の内容は覚えていますか?
私は覚えていません、なのでやめました。
トイレはトイレ、シャワーはシャワーに集中することで早く終わるので、時間の節約にもなる。
ここで生まれた時間を利用して集中して動画を見る。
このようにしてシングルタスクを心掛けるようにしています。
副産物として、頭の中が整理され、思いのほか頭がすっきりします(マインドフルネスとでも言うのでしょうか)
頭の中で同時に複数のことを考えるのは脳にそれだけの負担がかかっているのでしょう。
自分を大切にする
「皆それぞれに異なる人間で、異なる考え方と意見があるのが当たり前」
北欧時間より引用
「そんなの当たり前でしょ」と思うかもしれませんが、日本人は「和」を重んじる民族であり、
当たり前どころか、異なる考え方を「悪」とすら思っている節があります。
勉強を頑張って、いい学校に行き、安定した会社に就職して、結婚して、子供を産んで、家を買って…。
こういったいわゆる「普通」と言われている路線を少しでも外れようものなら、周りからブーブー言われるのが日本。
私も例外なく、この路線で生きてきた人間で、周りにブーブー言われない人生を送ってきました。
ですが、この北欧の人々の考え方を知ってもっとわがままに生きていいんだ、そう思えるようになりました。
周りの目を気にしてやりたいと思ったことをできない人生を送る意味なんてありますかね。
私はないと思います。
何もしない時間を大切にする
北欧の人々は長い夏休みを利用して「何もしない時間」を大切にするそうです。
これについては前から知っていましたが、「旅行に行って何もしないなんてもったいなすぎる!」
とケチな私はずっと思っていました。
ですが、北欧旅行に行った際に部屋のテレビは使えない、Wi-Fiは繋がらない、周りに見るものはないという状況になったことで
窓辺に座ってコーヒーとお菓子を片手にただ外の景色を眺めるということをしました。
これが本当に、本当に最高な時間で完全にドはまり、毎日1,2時間やってました。笑
ただぼぉーっと移り変わる景色を見たり、通行人を眺めていると頭の中から色々なものが抜けていって不思議と頭がすっきりしてくるんです。
これが妙に癖になるというか…。
シングルタスクとちょっと似ているかもしれませんが、ぼぉーっとすることが肝心です。
何もしないんです。無です。
日本に帰ってからも時々、ただ動く雲を眺めるなどしてぼぉーっとしています。
↓ぼぉーっとした時の宿の様子↓
これからも継続していきたいこと
散歩をする
散歩に出れば不機嫌にならないよ
北欧時間より引用
これはノルウェーのことわざらしく、見方を変えれば、北欧の人々は日常的に散歩をするということです。
私は散歩が好きなので晴れた週末は必ず外に出て最低でも5,6km歩きます。
※太陽が見れない日が続くと体調不良になるほど。笑
散歩すると体を動かしてすっきりするのはもちろん、歩くことに集中するので頭がすっきりして気持ちがいいんです。
また、家族で歩いている時は話すくらいしか歩きながらできないので、家族との時間にも集中できます。
自然に癒される
北欧の人々は自然の中で過ごす時間をとても大切にするそうです。
私は超自然派なので暖かい時期は公園で日向ぼっこしたり、ピクニックしたりもすることもしばしば。
風で揺れる木々や葉っぱ、緑の芝生を見ているととてもリラックスでき、心が落ち着きます。
これから始めたいこと
ちゃんとした大人を辞める
日本の社会では「世間」が重視されるのに対して、北欧諸国の社会では圧倒的に1人ひとりの「個人」が中心
北欧時間より引用
読んでいてまさにその通りだなぁ、と思いました。
私も例外ではなく、世間を重視した結果、毎年法律限界まで残業をし、朝8時から深夜3時まで仕事をする日々なんてざらです。
客観的に見れば異常な働き方なのはわかりますが、職場がそういう雰囲気だとこれが「普通」に思えてしまうんです。
日本の社会では「世間」が重視されるあまり、「お客様>会社>>>個人」となっていますが、
北欧の様に「個人」を尊重し、「お客様=会社=個人」であるべきだと心の底から思います。
これまでは雰囲気に合わせてちゃんとした大人を演じ、自分を痛めつけるような生活をしてきましたが、
今後は勇気を出して「無理、できない」と言えるようになろうと思います。
周り(世間)が求める自分ではなく、自分(個人)が求める自分になるべし。
Todoリストは1日3個までにする
これは著者が「1日の時間を費やすべき本当に大切なことがわからない」時にもらったアドバイスだそう。
私は仕事でもプライベートでもよく1日のTodoリストを作成するのですが、必ずと言っていいほど全部を達成できたためしがありません。
なぜなら毎回10個近くリストに書くから…笑。
これは1日の時間が限られていることを全く認識できていない愚かな行為だったと本書を読んで痛感しました。(-_-;)
今後は限られた時間の中でやらなければいけないことをしっかり考えて、その3つだけを遂行することに全力を注げるようになろうと思います。
最後に
本書を読んでつくづく思ったのが、
「日本人はもっと気軽に生きようよ。」
ということです。
日本は経済成長が止まっているし、少子高齢化だって加速度的に進んでいて、国として将来性はどうなのって正直思う。
それでも一人一人が北欧の人々の様な考え方を理解し、取り入れていくことで社会全体が変われば、
日々の中でストレスが少なく、小さくても幸せを感じながら、もっといい人生が送れるんじゃないかと思います。
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