氷点下30度でドローン撮影に挑戦!:必要な準備と苦悩と反省点 ~フィンランド イナリ~

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はじめに

緑や桃色の幻想的な光が大空を照らす自然現象、オーロラ

死ぬまでに一度は見てみたいものの一つです。

そんな夢を叶えるため、2023~2024年の年越しにかけて北欧にオーロラ鑑賞をしに行ってきました。

昼間は暇だし、ドローンでも飛ばしちゃお!

ということでマイナス30度の極低温下でドローン撮影に挑戦してきた時の記録です!

極寒冷地でドローン撮影したいという方の参考に少しでもなれば嬉しいです。

オーロラ撮影装備に関する記事はコチラ↓

撮影場所

今回私たちがオーロラ鑑賞のスポットに選んだのは、

フィンランド – イナリ。

イナリは北緯69度に位置しており、いわゆる北極圏に属する地域です。

冬のフィンランドといえば、サンタクロースがいることで有名なロヴァニエミ(北緯66度)がありますが、

それよりも北部に位置しており、よりオーロラが見えやすいと言われています。

オーロラが見えやすい一方で、ロヴァニエミと比べるとかなり田舎で本当に何もないです。笑

そしてイナリにはイナリ湖という巨大な湖が存在します。

この湖は12月にもなれば、全面凍結し、

縦横無尽にスノーモービルが走り回る広大なフィールドになります。

こんなにドローンを飛ばすのに最適な条件で飛ばさないわけにはいきません。

ということで今回の舞台はイナリ湖!

撮影機材

私が使用したドローンは、

DJI社のMavic Air !

430gという軽量・小型設計ながら、2000m近く遠くまで飛ばせる優れもの。
※20分しか飛ばせないけど飛ばしてみると意外と20分て長いから十分

社会人になって初めてのボーナスで購入した思い出の品です。

肝心な動作環境温度はというと…

動作環境温度   0℃~40℃

DJI公式 Mavic Air商品スペックより

不安しかない\(^o^)/

撮影準備

早速撮影開始!とはいかず、

流石にマイナス30度の世界に行くにはそれなりに準備が必要です。

防寒対策

ドローンの前に人間が凍えたら元も子もありません。

ドローン撮影において重要なのは手袋。

コントローラーを操作する際に操作しやすい手袋を用意するのが吉。

スマホをコントローラーにする場合は、装着したまま操作できる手袋が絶対です。

素手だと指が死にます

それ以外の服装はコチラの記事に記載の服装を参考にしてください。

ちなみに、

昼間だからもうちょっと薄着でいいのでは?

と思うかもしれませんが、冬のイナリは極夜と言って太陽がまともに昇らないため、

昼も夜も気温が対して変わらないです。

なので昼間でもしっかり暖かい恰好をして外出しましょう。

ドローンのシステムアップデート

ドローンお持ちの方は一度は経験したことがあると思います。

「さあ、飛ばすぞ!」

とルンルンで出かけていざ飛ばそうと思ったら、

〈飛行できません。システムアップデートをしてください。〉

「Noooooooooo…..!!!」

そうです。アップデートです。
※Windows OSのPCでもよくあるやつ

マイナス30度の中でアップデート完了を待つこともできますが、

バッテリーはメリメリ減少するわ、寒いわで、何もいいことがありません。

必ず、事前に室内でアップデートをしておきましょう。
※ちなみに飛行エリアが海外に変わるため、地図系のアップデートが走った気がする

ドローンのバッテリーの温め

温めというとなんか美味しそう…。

冗談はさておき、

バッテリーは低温状態だと動かないので、事前に室内でよく温めておきます。
※温めすぎは注意

また、ドローン離陸ポイントまで移動する際は、

バッテリーと一緒にカイロを入れておくといいです。

バッテリーを充電しておくことを忘れずに。

コントローラーの準備

受信機、スマホいずれをコントローラーとして使用する場合も

充電を忘れずにしておきましょう。

それと…

もしiPhoneを最近15シリーズに買い替えた方は、

忘れずにUSB-typeCの受信機用ケーブルをご用意ください。

私はこのことに現地で気づき絶望しました。泣

手元にあった端子アダプタやマルチ端子のケーブル等を試しましたが、

どれも機能せず…泣

皆様はくれぐれも同じ轍を踏まないように、

事前にケーブルの準備、動作確認を行ってください…。

こちら(リンク)は、日本に帰国後に購入、使用して

ちゃんと使えたものですのでよろしければどうぞ。

撮影開始

しっかり準備を整え、撮影をするべく、雪をかき分けながら

イナリ湖の奥まで足を運びます。

ホテルから近いとブンブン煩くて他のお客さんに迷惑ですからね。

程よく離れた所で、足で丸いドローンポートを作ります。

そこにドローンを設置して、コントローラーと接続準備。

私はiPhone15に接続するためのUSB-typeCのケーブルがなかったので、

仕事用のiPhone8を使用して受信機に接続。

が、なかなか接続できない…!

すんなり接続出来た試しがないのですが、これって私だけですかね。

2~3分、悪戦苦闘し何とか接続開始完了し、飛行準備完了!

いざテイクオフ!

ブンブンという音をたてながら、ちゃんと飛びました!

飛行すること1分、悲劇が起きました。

iPhone8の画面がブラックアウト

そう、iPhone8が極低温化に耐えられず、たったの1分で強制電源オフになりました。

こうなると目視でしか飛行ができないので、あえなく着陸。

諦められないので、受信機による有線接続から、

iPhone15による無線接続に切り替えて、二度目のテイクオフ!

お~!(感激)

大体、15~20分くらい飛行し、

極低温化でも通常の温度化とほぼ変わらない時間飛行することができました!

それどころか、着陸時のバッテリーは温かかったです。

一度飛び始めてしまえば、かなりの発熱をするため、

問題なく飛行を続けることができるようです。

DJIさん、流石です…!

そして、まさかのiPhone15も余裕で使えるという…笑

オーロラ鑑賞時も外に3時間ほど連続して居ましたが、

シャットアウトはおろか動きが鈍くなったりすることも一度もなかったです。

まさかこんな極限環境化でiPhoneの密かな進化を知ることになるとは…。

ちなみにゆうさん(嫁さん)の3,4年前のandroidスマホは

15分ほどでシャットアウトしていました。

と、ここまで順風満帆な感じで書きましたが、

裏で私の体に異変が起きていました。

そう、スマホコントローラーを操作する私のです。

手袋越しだとうまくスマホが反応せず、操作が難しかったため、

素手で操作をしていました。

風がなくとも外気はマイナス25度

到底耐えられるはずがなく、めちゃくちゃ痛くて

壊死するんじゃないかと何度も思いました…。

余談ですが、飛行中にもし、なにか問題が発生して

墜落することがあってもどこもやわらかい雪があるので

モフっと雪がクッションになってくれます。

撮影終了

撮影完了後は特別なことはしていません。

カメラなどは結露しないようにカメラバッグに入れて徐々に温めたりしますが、

特にそういったことはしなくても大丈夫でした。

手が壊死しそうな思いをしたものの、北極圏の極低温化という厳しい環境で

ドローンを飛ばすという貴重な経験をできました。

映像自体はスマホ操作だったため、あまりいい感じの動画を撮れませんでしたが…泣

それでも空からの写真や映像は唯一無二というか、

いいもんだなぁ、と改めて思いました。

後日談

帰国してから気づいたのですが、

ドローンのバッテリーが一個充電できなくなっていました…。

あまりにも厳しい環境下で酷使したことにより、壊れてしまったようです…。

カメラも然りですが、極低温化でのバッテリー使用は

使えなくなることを覚悟したほうがよさそうです。

それでは👍

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